指導するということ


プロでやっている、やってきた経験というのは本当に大きな財産だと思うけど、それを指導に生かせられるかは別なスキルが必要だと思われる。


一般層に向けた格闘技の練習とプロやアマチュアで登りつめるための格闘技の練習は全く違う。
選手練習というのは不必要な内容を捨てた勝つための技術。妥協はないし厳しいけれど広い知識や技術は求められない。必要だと思ったものだけ取り入れる。
一般層向けの練習というのは広く浅く満遍なく。それでいてどの練習に対しても突っ込んだ質問がきたら正確な答えを持っていなければいけない。


自分だけが使う技術に関しては深い知識はいらない。極論間違っていても試合で効果があったり使いやすければ問題はない。
他人に教える技術に関しては正確な知識と実践力が必要。出来なければ出来る見本を代替えで立てる。そこは自分に妥協してはいけない選手練習と同様で、「会費を払って習いに来ている」人に対して妥協してはいけない。


うちのボスは選手として凄い実績があり、かつ教え方が理論的で正確。これって実は稀有な事なんだよね。
上にあげたように名選手は名トレーナーにあらずなので、自分が強くなる練習は知っていても目指すものが違う、体型が違う、求めているものが違う相手に教える術を持っている人はほとんどいない。


よく有名な選手のセミナーとかあるけど出来れば本人ではなくてその選手を育てたトレーナーのセミナーを受けたいよね。


んで最後に。
この内容は指導に関しての考察なので選手が下な感じの書き方になっているけど、実際現役の時はそれが当たり前なのは確か。
選手なのだから自分本意は当たり前、他人に構う暇があったら1%でも自分が強くなることを考えるのが正解。
要は指導する側になった時に同じ考えでやると成功しないし教わる側も困惑するよって話。